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ホワイトニングで歯が弱る?本当に心配するべきなのか徹底検証!

2025年1月31日 大名歯科院長
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「ホワイトニングをすると歯が弱くなる」という話を耳にしたことはありますか? 実際に、2009年4月16日の日経産業新聞にはこんな記事が掲載されていました。

米オハイオ州立大学の研究チームは、「米国の家庭で使われている歯の漂白剤が歯の強度を弱めることを確認した」「漂白剤メーカーには製品改良の余地がある」と発表した。

このニュースだけを見ると、「ホワイトニングは歯に悪いのでは?」と不安になってしまいますよね。当院でも、ご自宅で行えるホームホワイトニングを提供しているため、この話題には関心があります。

本当に歯が削れてしまうのか?

記事の内容を詳しく見てみると、漂白剤を使用すると歯が 1.2~2ナノメートル ほど減るということが分かります。ここで「ナノメートル?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、1ナノメートルは 100万分の1ミリメートル という非常に小さな単位です。

例えば、ホームホワイトニングを1週間続けると 約14ナノメートル 減る計算になります。これを1年間毎回行った場合、700ナノメートル(=0.0007ミリメートル)減少します。さらに、20歳から60歳までの40年間続けたとしても、減るのは 28,000ナノメートル(=0.028ミリメートル)。

エナメル質の厚さと比較すると?

エナメル質の標準的な厚さは 約2ミリメートル(=2,000,000ナノメートル) あります。つまり、40年間ホワイトニングを続けても、エナメル質の わずか70分の1 しか減らない計算になります。

これを考えると、「一生のうちに70回分の人生を生きて、しかも毎日ホワイトニングを続けた場合にようやく影響が出る」というレベルです。これを「歯が弱くなる」と言えるのでしょうか?「製品改良の余地がある」と言われるほどの問題が本当にあるのでしょうか?

情報は冷静に判断しよう

確かに、「ホワイトニングで歯が削れる」とだけ聞くと不安になります。しかし、具体的な数値を知ることで、その影響が 極めて小さい ことが分かります。大切なのは、情報をそのまま鵜呑みにせず、 データをしっかりと確認し、自分の頭で判断すること です。

ホワイトニングに興味がある方は、ぜひ正しい知識を持った上で検討してみてくださいね。


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