唾液と自然治癒力――人間が本来持つ“医者”としての力
東京大学には多くの施設や学部がありますが、唯一「歯学部」が存在しません。この事実が、日本の医療の根本的な問題の一つを象徴しています。
すべての動物の本質は、口から肛門までの一本の管です。この「管」が生命活動の中心であり、頭や心臓は付属物、手足は移動の手段に過ぎません。この管の中枢は「腸」であり、ここで食べ物から血液が作られ、生命が誕生します。つまり、腸は「無」から「有」を生み出す場所なのです。
生命が健康を保ちながら天寿を全うするために必要なのは、「恒常性維持機能」、すなわち自然治癒力です。野生動物はこの自然治癒力だけで生き抜いています。自然治癒力が低下すれば死に至るだけ。それが自然界の掟です。
しかし人間だけは「医学」に頼り、病気になると医師を訪ねます。特に現代の西洋医学は、身体を部分ごとに分けて診察する傾向があります。その象徴が「歯」を分離した「医学部」の存在です。東京大学をはじめとする国立大学は医学部を設置する際、「歯」を切り離しました。一方で、歯学部は私学として設立され、長い間、資金面での苦労を強いられています。東京大学はいまだに歯学部を設置せず、「歯は医学の範疇ではない」と見なしています。
しかし、歯はただの「修理対象」ではありません。口や歯は「一本の管」の入り口であり、胃や腸と同様の重要な臓器です。また、咀嚼によって分泌される「唾液」は、体にとって唯一の「生薬」です。この唾液が持つ力は計り知れません。
唾液には以下のような効果があります。
• がんを防ぐ
• 認知症を予防する
• 糖尿病を防ぐ
• 虫歯を防ぐ
• 姿勢改善
• アトピー予防
• 視力改善
• 内臓の若返り
• 肥満防止
さらに、歯の噛み合わせを適正にすることで、頭痛や腰痛、肩こり、耳鳴り、不眠症など多くの不調が根本から改善されます。しかし、現代の医療体制ではこれらの問題が軽視され、患者はあちこちの診療科をたらい回しにされるだけです。幸いにも適切な噛み合わせを熟知している歯科医に出会えれば、根本的な治療が可能です。
体全体のバランスを整えることが、健康を保つ鍵です。噛み合わせを正すことで顎の位置が調整され、頭の位置や脊椎、さらには自律神経のバランスまで改善されます。
また、日本の医療費は毎年増加の一途をたどっています。1955年には2388億円だった医療費が、2013年には40兆円を超えました。これは医療が「病気を治す」ことではなく、「病気を拡大する」構造にあることを示しています。医師たちは新しい病気を作り出し、既存の病気の範囲を広げることで収益を上げています。根治することはほとんどなく、患者の健康よりも「経営」が優先されているのが現状です。
本来、私たち人間も他の動物と同じように、自分の自然治癒力を信じ、活用すべき存在です。唾液をはじめとする自然の力は、すべて私たちに備わっています。自分の力を信じ、自然治癒力を活かすことで、より健康で充実した人生を送ることができるのです。
自分自身を愛し、その力を信じましょう。それこそが本当の「健康への道」です。
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- 大名 幸一 Koichi Omyo
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