健診の「安心神話」に潜む危険:糖尿病予防の本質とは?
健診の数値を鵜呑みにしていませんか?
毎年の健診で血糖値やHbA1cが正常だからといって、糖尿病のリスクがないとは限りません。健診結果に安心している間に、ある日突然「糖尿病」と診断されてしまうケースも珍しくないのです。その理由を考えてみましょう。
健診時の血糖値に潜む盲点
健診で測定される血糖値は、通常、前日の夕食以降、長時間絶飲食した状態で測られる「空腹時血糖値」です。この数値は非日常的な条件下でのもので、普段の生活を反映しているとは言えません。したがって、この値が正常でも安心しきるのは危険です。
HbA1cの限界と「健診前ダイエット」
HbA1cは、過去2か月間の血糖値の平均を示す指標です。赤血球の寿命に基づき、ヘモグロビンとブドウ糖の結合量を測るもので、比較的正確な値とされています。しかし、健診が近づくと、多くの人が無意識に「健診前だけの節制」を始める傾向があります。これによりHbA1cが一時的に低くなることがあり、日常の血糖値管理が不十分な状態を隠してしまうのです。
糖尿病予防に大切な視点
糖尿病予防で最も重要なのは、血糖値の急激な上下動を抑え、日常的に平均値を低めに保つことです。健診結果だけで安心せず、日々の生活習慣を見直すことが必要です。
日常で気をつけるべき飲食習慣
1. 血糖値を急上昇させる食品を控える
• 果糖ブドウ糖液糖が含まれる清涼飲料水やキャンディは極力避ける。
• お菓子やケーキ、果物など甘いものは食事の最後に少量楽しむ。
2. 食べる順番を工夫する
• 消化吸収の遅い繊維質の食品を先に食べることで、血糖値の急激な上昇を防ぐ。
3. 飲食の回数を減らす
• つまみ食いや味見、ちょい飲みを習慣化せず、規則正しい食事を心がける。
これらの習慣は糖尿病予防だけでなく、虫歯予防にもつながります。日々の積み重ねが健康の基盤をつくるのです。
健診結果に頼らず、自分の生活習慣を見直すことが、糖尿病にならないための最善策です。健診で安心するのではなく、日常での血糖値管理を大切にしましょう。
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- 大名 幸一 Koichi Omyo
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