「正常値」とは本当に正しいのか?―自分で決める健康基準のすすめ
健康診断を受けると、よく「正常値」と「平均値」という言葉を目にしますが、これらは同じ意味ではありません。実は、平均値は統計によって自然と決まる一方、正常値はある基準に基づいて誰かが決めた数値です。このため、健康診断の結果で「正常値」から外れているからといって、すぐに「病気」と判断されるわけではありません。例えば、血圧が少し高めだった場合、症状がまったくないのに病人扱いされてしまうこともあります。では、どうすればよいのでしょうか?その答えはシンプルです。「正常値」は自分自身で決めるという意識を持つことです。
年齢に応じた血圧基準を考える
特に血圧に関しては、年齢とともに自然に上昇するものです。年齢によって走る速度が遅くなるのと同じように、血圧が高くなることは自然な現象です。それなのに、少しでも基準値を超えるとすぐに薬が処方されることが多いのは不思議ではありませんか?例えば、70代の方が20代の血圧基準に合わないからといって、すぐに降圧剤を飲むのは適切なのでしょうか。例えるなら、年を重ねたからといって、走る速度が遅くなったことに対して「筋肉増強剤」を打たないのと同じです。年齢に応じた血圧の基準をもっと柔軟に考えるべきなのです。
「70歳の田中さんは健康診断で血圧が少し高めと言われましたが、薬を飲む前に、まずは生活習慣の改善から始めることにしました。」
血圧や血糖値が少し高くても落ち着いて対応を
健診で血圧や血糖値が少し高いと言われると、多くの人は不安になり、すぐに医師の診断を受けに行きます。そして、その結果ほぼ確実に薬が処方されることになりますが、一度薬を飲み始めると、それを一生続けることになることが多いのです。しかし、焦って判断する前に、まずはなぜ数値が高くなったのか、その原因をしっかり考えることが大切です。
「健診で血糖値が高かった鈴木さんは、すぐに薬に頼るのではなく、運動や食生活の見直しを始めました。その結果、数ヶ月後には数値が改善されました。」
薬の長期使用には慎重さが必要
多くの人は健診の数値がすぐに正常に戻ることを望み、早く薬に頼りたがりますが、副作用のない薬は存在しません。長期的に薬を飲み続けると、他の病気を引き起こすリスクが高まる可能性もあります。そのため、薬の使用は必要最小限にとどめ、生活習慣の改善やストレスの軽減といった自然な方法で体調を整えることが推奨されます。
「山本さんは長年高血圧の薬を飲み続けていましたが、副作用が気になり、医師と相談しながら少しずつ減薬を進め、現在は薬に頼らない生活を実現しています。」
まとめ
正常値や薬に頼るのではなく、自分の体の声に耳を傾け、自分自身で健康を管理することが重要です。健康は一律の基準ではなく、個々の生活環境や年齢に合わせて考えるべきものなのです。
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- 大名 幸一 Koichi Omyo
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