その高血圧の原因は? もしかして昼間、眠たくないですか?
原因不明の本態性高血圧が増えています。不摂生が原因であればまだ対応しやすいですが、そんなに不摂生もしていないのに検診に引っかかり「高血圧ですね、薬のみましょう」と薬スパイラルに入る人は、薬のむ前に睡眠時無呼吸症候群を疑ってみてください。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時に呼吸が止まってしまう病気です。原因は主に肥満ですが、痩せている方でもストレスや気道の形態不全、下顎後退咬合でも生じやすいと考えられます。
この睡眠時無呼吸症候群があると睡眠中に首を絞められている状態となり呼吸による酸素供給がされず、少ない残存酸素血液で循環させなければならず、心拍数と血圧をより上げざるを得ないのです。当然心臓負担を増やし、心筋肥大による心臓病や高血圧症になりやすくなります。
セルフチェックとしておよそ6時間以上の十分な睡眠時間を確保しているにも関わらず、日中眠気がある場合です。そのような経験がある方は、入院することなく自宅で精査できる機器を貸してもらえる睡眠時無呼吸症候群外来を是非受診してください。
治療方法は、肥満が原因なら当然生活習慣の改善です。症状が軽度の方は歯科医院でつくるスリープスプリントで改善する可能性があります。しかし、今すぐ事故が起きそうなくらい重症な方はCPAP(シーパップ)が有効です。昼間の眠気がなくなり、仕事のパフォーマンスが上がったと喜ばれる方が多いです。
睡眠時無呼吸症候群による昼間の眠気で、運転事故が多発しております。取り返しのつかない事故が起きる前に、なにより日中の集中力アップのため、原因不明の本態性高血圧の方は是非、睡眠時無呼吸症候群を疑ってください。
歯科で確定診断はできませんが、睡眠時無呼吸症候群外来へ紹介と睡眠時無呼吸スプリントの作製が可能です。
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- 大名 幸一 Koichi Omyo
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