大名歯科院長ブログOHMYO BLOG

虫歯になりにくい人は歯周病になりやすい

2008年4月29日 大名歯科院長
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みなさま、こんにちは
広島インプラント研究会(広島県三原市歯科医院)の歯医者です

ホワイトニング希望や咬み合わせの改善を訴えて、来院される患者様の中に虫歯が全くない人がたまにいらっしゃいます。

若い方に多く、歯並びの見た目はとても綺麗です。
うらやましいことに甘党の方も多いです。

虫歯にならない理由がいくつかあります。

主な理由はは虫歯バイ菌がいないこと。これはとてもすばらしいことです。
他の理由として唾液の酸性緩衝能力が強く、口の中がアルカリ性に傾きやすい方です。

しかし、この理由の方は歯周病という点で要注意です。

口の中がアルカリ性ということは、虫歯バイ菌が産生した酸をすぐ中和してしまうために酸による歯の脱灰(穴があいて虫歯になること)が起きにくいのです。

このような方は、小さい頃の歯科検診にひっかからないため、歯医者に行くことがほとんどないのです。
そこで安心してしまって、口の中への関心が低くなり、清掃状態のも悪化してしまう方も多くなりがちです。

そのまま成人になり、虫歯に困ることもなく歯医者に行くこともなく、40歳過ぎくらいから歯周病という悲劇の序章が始まります。
なんだか、歯ブラシで歯肉からよく出血したり、歯肉がやせてきたり、歯がグラグラしてきたりと。

虫歯と歯周病はどちらもバイ菌による感染症であることは同じですが、虫歯バイ菌と歯周病バイ菌の種類も違えば、その病気のメカニズムも全く違うのです。

口の中がアルカリ性になるということは、酸性でなる虫歯には抵抗性が高いですが、アルカリ性ゆえに歯石がとてもつきやすいのです。

歯石とは、バイ菌や食べカスなどが唾液の石灰成分で固められたものです。
山口県の秋芳洞をご存じの方も多いと思いますが、ちょうどあのような感じで、少しずつ石灰成分が添加されて大きな石の塊を形作るのです。

この歯石、実はバイ菌の活性は全くなく、虫歯も歯周病も直接引き起こすことはありません。
しかし、この歯石に邪魔されて、歯石の下の歯の周りや歯肉を磨くことが困難になり、歯石の下にバイ菌を活発にさせる、バリアになっているのです。

一度、唾液によって固められた歯石には、歯ブラシでは除去できないので、歯医者で取ってもらうしかないのです。

この歯石の下の歯周病バイ菌が歯を支えている歯肉や主に骨にダメージを与えるため歯肉から出血しやすかったり、歯がグラグラし始めたりするのです。

虫歯がなかったために歯医者に行ってチェックをしなかった30年以上もの長い期間、ずっと歯周病バイ菌は確実に継続的に進行してたのです。


「今まで歯は良くて、歯医者に行ったことないのに、なんで急に歯がグラグラしてるの?」と来院される50代くらいの方は、この事実を知って落胆されます。

歯医者には悪くなって行くのではなく、日頃から定期的にチェックして、専門的なクリーニングを受けることが、虫歯歯周病予防の第一歩です。



予防HA(広島アドバンス)インプラント研究会
 健康増進部 大名


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